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長崎大学大学院医歯薬学総合研究科
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医歯薬学総合研究科長
下川 功

 医歯薬学総合研究科は、2002年に医学、歯学、薬学研究科を基礎として統合型研究科として発足しました。本研究科は、12年間の取り組みを基盤とし、今後、国際水準の教育力と研究力を有する新たな大学院を目指します。
 10年後の日本は、全人口の4人に1人が75歳以上という超高齢化社会を迎えます。我々は、医療、生命科学の教育と研究に携わる者として、この超高齢化社会に貢献する義務と使命を持っています。研究科は一体となって、癌や老化にともなう疾病の予防から早期診断、QOLを保つ治療の研究と開発を進める必要があります。一方、少子化とは言え、次世代を担う子供達の生命と健全な発達を守る必要もあります。希少疾患や難病に苦しむ人々を救う臨床研究も重要でしょう。今後は、移植・再生医療、スパコン-インシリコ創薬を中核として、先端の医療、生命科学研究を発展させていきたいと考えます。
 現時点では若年層が多い発展途上国も急速に少子高齢化します。我々は、国際的な観点から研究、教育、医療協力を考えなくてはなりません。研究科のグローバル化をさらに加速する必要があります。この点では、熱帯医学研究所、原爆後障害医療研究所を中心とした海外研究活動拠点と連携します。

1.教育力

 国際的な研究者、医療人材を育成するためのモデルとして、27年度から開設される「熱帯医学・グルーバルヘルス研究科」があります。ロンドン大学との連携によって疫学、公衆衛生学に関する世界トップクラスの教育課程を構築しようとしています。この取り組みは、他の専攻や学系も可能なのではないでしょうか。例えば、本学では、死因究明医育成プロジェクトが進行しています。このプロジェクトは、法医学だけではなく、法歯学、薬毒物学など、医歯薬学系が協調して進めています。研究科として、今後は法医学に伝統があるドイツ、今後の展開が期待されているASEAN諸国の大学との連携を進め、共同プログラムを策定し、単位互換、ジョイントディグリーへと発展できるよう支援したいと考えます。現在進行している未来医療研究人材養成(医工連携と地域包括ケア)、癌プロフェッショナル養成などのプログラムも同様な展開が期待できると考えています。
 大学院教育力改善という観点では、博士課程リーディング大学院プログラムがモデルとなります。1年次に、各専攻において、課題解決型授業、つまり、グループワークによるケーススタディを取り入れたいと思います。複数の教員による指導を基本とし、そのアウトカムとして、大学院生共著論文として特定分野における総説が国際誌に出版できれば理想です。グループには留学生を積極的に加え、討論は英語で行うよう促します。研究科は、国際共同研究グループとのジョイントセミナーや研究留学をサポートし、本学大学院生、若手教員のプレゼンテイション、ディスカッション能力を高めるよう努力します。
 多くの大学院生は、特定の教授の研究に魅力を感じて、大学院進学を希望します。課題解決型授業を受けながら、学生自身が目指す研究の裾野を広げ、研究課題を自身で設定し、希望する教授の研究指導を受けることが理想であると考えています。

2.研究力

 大学院における教育力を高めるには、教員自身あるいはグループの研究力を強化することが必然です。教育力と研究力の強化は一体です。
 少子高齢化による疾病構造の変化に伴い、各学系は、小講座制の再編を考慮しつつ、優秀な若手教員の独立性を高め、研究グループの流動性を高めるよう努力すべきであると考えます。モデルは、感染免疫学講座です。この講座には、医学系小講座5、歯学系1、薬学系1が含まれています。医学系では、教授退職を見据え10年後のイメージを描きつつ小講座の再編を促しています。感染免疫学講座は、感染制御と創薬を目指す国際的研究グループへ発展できる可能性を秘めています。
 平成26年度、女性教員の採用に際して、各学系から独立したフロンティア生命科学分野が設置されました。この分野は、従来の小講座のヒエラルキーを排除した研究者集団を構成しています。各学系は、小講座から独立した研究者による新たな研究コアの形成を議論すべき時であると考えます。例えば、高齢者や就労者のQOLを重視した革新的ながん治療の基礎臨床橋渡し研究を遂行できる研究者を採用できれば、フロンティア生命科学分野、医歯薬がんプロフェッショナル養成プログラム、大学病院臨床各科との有機的な研究グループを構築することが可能です。
 さらに、再生医療やスパコン-インシリコ創薬を中心に研究力を強化するための方策を考えます。研究科として、医歯薬学系の研究グループが国際共同研究グループを形成し、卓越した研究成果をあげられるよう支援したいと思います。

3.組織運営

 大学院の教育、研究力を高めるためには、戦略的組織運営が重要な役割を果たすことは言うまでもありません。医歯薬学総合研究科は、医学科、保健学科、歯学部、薬学部が基盤となっている点で、他の大学院や専攻と大きく異なります。多くの医歯薬学系教員は、常に学士課程の教育に多大な労力を費やしています。また国家試験とその後の卒後教育研修にも責任を負っています。
 27年度から教育法の改正にともない教授の選考や部局の運営などが教授会の審議事項から削除されました。一方、学長の権限が強化されるとともに、部局には運営会議が設置されます。新しい大学の仕組みに適合した組織運営を考え、意思決定を的確に、そして迅速に行う必要があります。この機会に形骸化した部分を見直し、実態に即した形で効率化し、即断力のある組織へと変えます。新しい制度のもとでは、各学部・学科長、熱研・原研所長を中心とした協調的な運営体制を敷き、各部局で決済できる事案と医歯薬全体に諮る必要があるものを明確に仕分けします。その上で、医歯薬系が一体としてプロジェクトに取り組む時に、他を圧倒するスケールメリットを発揮できる組織へと研究科を再生したいと考えています。

4.最後に

 私は、今期、研究科長と医学部長を兼務します。学長から、研究科の運営において、公正性、公平性を求められています。医歯薬学総合研究科は、基盤となる各学系、研究所がそれぞれの領域で教育と研究の特徴を伸ばすことが前提であり、研究科長として、必要な時に融合型の教育や研究を支援する仕組みを整備することが最大の責務であると理解しています。各部局長と十分な意思疎通を取り、俯瞰的な判断ができるように努めます。また、研究科としての意思決定過程の透明性を保つよう努力します。
 研究科の発展は、構成員である教員、大学院生、そして事務職員の協力なくしてはありえないことを最後に記し、ご挨拶といたします。



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